「中村敏雄著作集は氏の約50年にわたる体育科教育学研究、スポーツ文化研究の業績を集約したものである。中村敏雄氏のこれらの一貫した研究は日本における体育科教育学の学説史上大きな画期をなすものである。また、体育という教科の背後にあるスポーツの文化論的研究の道を切り開いた先駆であり、スポーツの社会科学的研究の基本フレームと研究方法の確立に多くの示唆を与えた。(中略)スポーツを人類の歴史的・社会的所産として研究対象とする学問を「スポーツ学」というなら、中村氏の仕事は日本における「スポーツ学」の学問的基礎を築くものであったといえよう。・・・」(出原泰明『「中村敏雄著作集」の刊行にあたって』より)
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